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2004 年度 実績報告書

自己会合によるアレスチンの活性調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15770099
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

今元 泰  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (80263200)

キーワードG蛋白質共役型受容体 / アレスチン / ロドプシン / 視覚 / 情報伝達 / リン酸化 / トランスデューシン / X線溶液散乱
研究概要

視細胞で代表的な阻害蛋白質はアレスチンである。アレスチンはリン酸化したメタロドプシンIIに結合して、その活性を停止させる。われわれはX線溶液散乱法により、生理的濃度におけるアレスチンは、濃度依存的に自己会合(単量体⇔二量体⇔四量体)することを示した。さらに、アレスチンの四量体化は極めて協同性が高く、アレスチンの総濃度が増加した場合、四量体の濃度は急峻に増えるが、単量体濃度はあまり変化しないこと、また二量体の濃度は極めて低いことがわかった。昨年度はX線溶液散乱法により求められる見掛けの分子量を指標として、アレスチンの会合状態の塩濃度依存性を調べた。その結果、生理的条件よりも高塩濃度では、二量体が安定に存在することを示した。本年度は高塩濃度で生成する二量体の溶液構造を、散乱パターンから詳しく解析した。
結晶構造解析で明らかにされている四量体から任意の組み合わせで二量体を抽出し、その溶液散乱パターンを計算した。これを実験から得られた二量体の散乱パターンと比較したところ、ABサブユニット、ACサブユニットの組み合わせとは明らかに異なっていた。しかしAAサブユニット、ADサブユニット、BDサブユニットの組み合わせと比較した中では、有意な差は見られなかった。今回の解析では、Q<0.2(Å^<-1>)のデータのみが使用できたが、計算の結果、これらのサブユニットの組み合わせの散乱パターンの違いは、0.2<Q<0.3(Å^<-1>)にあらわれることがわかった。そのため、広角側をさらに精度よく測定する必要があると考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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