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2003 年度 実績報告書

プラナリアにおける有性化因子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15770147
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小林 一也  慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (50360110)

キーワードプラナリア / 無性生殖 / 有性生殖 / 有性化因子
研究概要

扁形動物プラナリアの一種、リュウキュウナミウズムシ無性個体のクローン集団(OH株)に、有性生殖のみを行うイズミオオウズムシを餌として与えると、雌雄同体性の生殖器官が発達し、有性生殖を始めるようになる。本研究は有性個体に含まれている有性化因子を単離・同定することを目的としている。
材料にはイズミオオウズムシの投餌によって有性化した有性化OH個体を用いている。再生能力が乏しいイズミオオウズムシは研究室では切断・再生による材料供給に問題があるのに対し、有性化OH個体の場合はそれが可能である。今回、一定して約2000匹の有性化OH個体を供給できる環境を整えた。
有性化因子の粗精製は以下の通りに行った。湿重量約4g(約300匹)の有性化OH個体をPBS中で懸濁し、100Kxgで遠心にかけた。その後、上清画分をSep-Pakカラム(C18,Waters)に通した。これまでは、純粋、10%MeOH、30%MeOH、100%MeOHの順に溶出すると、純粋画分と10%MeOH画分の両方に同等の有性化活性が認められていたが、今回、カラムの使用条件を検討したところ、10%MeOH画分に著しく有性化因子を回収できるようになった。10%MeOH画分に対してSmart system (Pharmacia)を用いて、逆相クロマトグラフ(C18)を行ったところ、10%〜30%MeOHの勾配で溶出した画に有性化活性が認められ、有性化因子が確かに若干の疎水的性質を持つことを示すことができた。予備実験で、陰イオン交換樹脂に有性化因子が吸着することが示唆されていたので、この10%〜30%MeOH画分に対して陰イオン交換クロマトグラフ(MonoQ)を行ったところ、素通り画分、NaCl勾配100mM〜150mM、200mM〜220mMの3画分にOH個体を完全に有性化させられないものの、卵巣を誘導する活性が認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小林一也, 松本緑, 星元紀: "プラナリアにおける生殖戦略転換機構"蛋白質核酸酵素. Vol.149 No.2. 102-107 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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