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2004 年度 実績報告書

ツツジ科植物が含有する毒性物質の土壌環境における分布特性

研究課題

研究課題/領域番号 15780046
研究機関神戸大学

研究代表者

鈴木 武志  神戸大学, 農学部, 助手 (10321952)

キーワードツツジ科 / 環境毒性物質 / 植物毒 / 土壌分布 / アレロパシー / グラヤノトキシン / 単純フェノール / GC
研究概要

昨年度、カナダにおいて採取したカルミア(Kalmia angustifolia)、ブルーベリー(Vaccinium angustifolium)、ロドーラ(Rhododendron canadense (L.) Torr.)、日本国内において採取した、シャクナゲ(Rododendron degronianum)、アセビ(Pieris japonica D.DON)またその直下の土壌試料中の毒性物質をGC法を用いて測定した。
TMS化後にガスクロマトグラフィーによる分析を行うことでフェノール類、グラヤノトキシン類の測定が可能であった。しかし、フェノール類においては未同定のピークが多数存在しており、MSによる更なる分析が、グラヤノトキシン類については適切な前処理法、分析条件の改良などが必要であると考えられた。
測定結果からは、ツツジ科植物に含まれるグラヤノトキシン類の量および種類はツツジ科の種類によって大きく異なっていた。グラヤノトキシンIではブルーベリー、カルミア、シャクナゲ、ロドーラ、アセビの順で、グラヤノトキシンIIではカルミア、アセビ、シャクナゲ、ブルベリー、ロドーラの順であった。
フェノール類、グラヤノトキシン類ともにブルベリーやカルミアに多く含まれ、シャクナゲやアセビではカルミアの半分程度であった。また、グラヤノトキシン類が0層に存在しているがA層にはほとんどないことが明らかとなった。
また、発芽試験、フェノール類、グラヤノトキシン類の測定結果より、ツツジ科植物の生育阻害作用はフェノール類によるものだけでなく、グラヤノトキシン類の関与の可能性が示された。
発芽試験の結果より、日本の針葉樹であるアカマツに対してもツツジ科植物が生育阻害を引き起こす可能性があることが示され、生育阻害作用のあらわれ方はツツジ科植物の種類、及び対象となる針葉樹の種類によって異なることが明らかとなった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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