研究概要 |
(1)マダイマイクロサテライトマーカーの単離 マダイイリドウイルス耐病形質を識別可能な遺伝マーカーを単離するためには、100個程度のマイクロサテライトマーカーが必要となる。昨年度までにマダイゲノムライブラリーを作成し約50個のマイクロサテライトマーカーを単離し、その他に約150セットのマイクロサテライトマーカーのプライマーを設計が終了している。本年度は既に設計された約150セットのプライマーを用いてDNA多型性を検討した。その結果、90セットのプライマーでDNA多型性を検出し、マイクロサテライトマーカーを開発する事に成功した。単離したマイクロサテライトマーカーを用いて,平成16年度に耐病形質解析に用いる予定である。 (2)マダイイリドウイルス耐病形質解析家系の作出 (株)日本水産・中央研究所大分海洋研究センターにおいて飼育されているマダイイリドウイルス耐病性系統と感受性系統を交配したF_1(雑種第一代)家系が平成14年度に作出されている。このF_1家系に耐病性系統と感受性系統とをそれぞれ戻し交配し、マダイイリドウイルス耐病形質解析家系の作出を作出した。 (3)マダイイリドウイルス耐病形質解析家系の形質評価 本年度に作成した耐病形質解析戻し交配家系を用いて,人為感染実験を行い家系内の個体の耐病形質の評価を行った。耐病形質の評価は、生存、死亡の2つの表現型を基本解析データとし、死亡までの日数も解析データとして記録した。形質評価を行った耐病形質解析戻し交配家系を用いて平成16年度に耐病形質解析を行う予定である。
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