• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

アメフラシ抗菌タンパク質アプリシアニンPのクローニングと抗菌作用機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15780142
研究機関北里大学

研究代表者

神保 充  北里大学, 水産学部, 講師 (10291650)

キーワードアメフラシ / 抗菌タンパク質 / 過酸化水素 / ペルオキシダーゼ / 紫汁
研究概要

アメフラシAplysia kurodaiは巻貝の仲間であるにも関わらず、殻を持たないことから化学的に身を守っていると考えられている。実際、物理的に放出される紫汁や卵白腺より抗菌タンパク質アプリシアニンP,A(ApA)が見いだされている。アプリシアニンA(ApA)はL-アミル酸オキシダーゼ(LAAO)であり、産生される過酸化水素により抗菌作用を示していることがわかったが、アプリシアニンP(ApP)はどの様な作用によって抗菌作用を示すか明らかになっていない。そこで、その抗菌タンパク質を明らかにすることを目的として生化学的性状および枯草菌を用いた抗菌作用について詳細に検討した。紫汁にApAと同様な基質特異性を持つLAAO活性が見いだされたこと、ApA抗体を用いたウェスタンブロット解析により、ApAと同様なバンドが検出されたことから、紫汁にもLAAOが含まれると示唆された。次に紫汁を用いて過酸化水素の抗菌活性への関与を検討したところ、カタラーゼによりほぼ抗菌活性が消失すること、紫汁による50%増殖阻害を示す時の培地中の過酸化水素濃度は、過酸化水素が50%増殖阻害を起こす濃度の1/4程度であることがわかった。紫汁にはペルオキシダーゼが存在していることから、紫汁での抗菌活性にはペルオキシダーゼも関与していると示唆された。そこで、陰イオン交換クロマトグラフィーにより得た画分についてApAを加えて抗菌活性を測定したところ、LAAO活性を持つ画分ばかりでなくペルオキシダーゼを含む画分でも抗菌活性が見られた。従って、紫汁における抗菌活性はLAAOとペルオキシダーゼが協調して作用していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Jimbo, F.Nakanishi, R.Sakai, K.Muramoto, H.Kamiya: "Characterization of L-amino acid oxidase and antimicrobial activity of aplysianin A, a sea hare-derived antitumor-antimicrobial protein."Fisheries Science. 69. 1240-1246 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi