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2004 年度 実績報告書

植生を指標とした陸上生態系の地球温暖化に対する脆弱性評価

研究課題

研究課題/領域番号 15780164
研究機関東京大学

研究代表者

清水 庸  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00323486)

キーワード植生 / 陸上生態系 / 地球温暖化 / プロセスベースモデル / 純一次生産量 / NPP
研究概要

地球温暖化に対する日本の植生の脆弱性評価を目的として,気温・降水量などの気候条件と植生分布の統計的関連性の知見をもとに,植生・大気・土壌間の相互作用を考慮した生物地理・地球化学モデル(Bio-Geographical and GeoChemical model)の開発を試みた。このモデルにおいて,陸上生態系を示す指標として,潜在自然植生分布と純一次生産量(Net Primary Productivity)を扱っている。潜在自然植生とは,ある気候条件下において本来分布すると考えられる自然植生であり,その空間分布をモデルで推定することによって,陸上生態系の特徴をおおまかに示すことになる。また,純一次生産量とは,植物による総光合成量から植物の総呼吸量を差し引くことで求められる,「植物によって固定された正味の炭素量(単位時間・単位面積下)」であり,植生・大気・土壌間での物質循環の1つの指標と位置づけられる。モデルの構造としては,既往のプロセスベースモデルである生物地理モデルBIOME3と,生物地球化学モデルCENTURY4のサブプログラムの一部を利用して,土壌中の炭素・窒素循環を組み込んでいる。現在の気候条件のもとで推定した純一次生産量を,既往のモデルの推定結果およびNPPデータベースと比較した結果,本モデルにおける純一次生産量の推定は妥当な結果であることがわかった。また潜在自然植生分布の推定では,北海道の一部分において誤って推定されていると考えられるため,モデルの改良が必要と判断された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Development of the bio-geographical and geochemical (BGGC) model for assessments of climate change impacts on the terrestrial ecosystem in Japan2005

    • 著者名/発表者名
      SHIMIZU Y., HAJIMA T., FUJITA Y., OMASA K.
    • 雑誌名

      Journal of Agricultural Meteorology 60(5)

      ページ: 425-428

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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