研究概要 |
昨年度に一部ウシレプチンレセプターの塩基配列を明らかにしたが、まだN末端およびC末端に解読できていなかった配列が残っており、本年度は5'-RACEにより残りのN末端を明らかにした。また、昨年明らかにしたレプチンレセプター(Ob-R)のC末端側の配列は長さから考えてマウスでいうところのcあるいはdタイプに相当すると思われるが、既に明らかにされているゲノム配列をもとにPCRを行いOb-Rの別のアイソフォームであるbタイプの配列を明らかにした。それぞれの遺伝子をOb-R short form (Ob-RS), long form (Ob-RL)と名付けGenbankに登録した(accession number AB199590、AB199589)。 また、昨年度作成した抗Ob-R抗体を用いて可溶性レセプターであるOb-Reのラジオイムノアッセイ系の確立を目指した。この際、濃度決定のため標準物質が必要であるが、大腸菌内で大量発現し精製したGSTとのフュージョンタンパクからOb-Rタンパクのみを精製した。 さらに、肥育牛の肥育に伴う血中のOb-Reとレプチン濃度、さらには増体、試料摂取量との関連を調べるために同様の手法によりレプチンのラジオイムノアッセイ系の確立も計った。レプチンとGSTとのフュージョンタンパクを精製後ウサギに免疫し、レプチン抗体を作成した。
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