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2004 年度 実績報告書

高磁場BOLD-MRIによる早期および晩期脳機能傷害のキャラクタリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 15780200
研究機関北海道大学

研究代表者

浅沼 武敏  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (40332473)

キーワードfMRI / BOLD / 痛覚 / カプサイシン / ラット / 脳 / 体性感覚野 / JNK
研究概要

昨年度に成功したラット脳におけるfMRI法の精度を上げ、脳機能評価法としてラット脳fMRIの再現性を上げる事を行った。高品位fMRIのためのBOLDコントラスト描出には高感度のサーフェスコイルの作成が必要になる。ラット頭部全域を覆いながら大脳皮質から視床下部までRFパワーが入る必要がある。様々なサイズのサーフェスコイルを試作し、本研究に最適なサーフェスコイルを検討した結果、16mm径の一巻き型が最適であった(昨年度まで行っていた状態より信号強度で8倍の感度上昇)。次に、実験の再現性を上げるためにコイルとラット頭部がマグネット中心部に常に固定され、しかもラット頭部とコイルの位置がMRI撮影を行った際に大脳皮質第一体性感覚野の領域が常に描出されるような専用の固定台の作成を行った。これら2つの改良によりBOLDコントラストが明瞭に描出されるようになった。この改良により、痛み刺激をカプサイシン刺激で行った際に、初期の強い痛みに加えて、弱いながら20分以上持続する痛み応答が存在することが判明した。昨年度までは「痛み」そのものの応答をall or noneでしか評価出来なかったことに比べると格段の進歩であり、痛みの質を解明できる段階になったことを示した。
また、本手法を用いた脳機能の早期および晩期の脳機能傷害を評価する実験系を作成した。細胞内情報伝達系MAPKファミリーのJNKは脳組織におけるアポトーシスに強く関連することが知られている。また、記憶の一部にMAPKが関与することも知られている。このJNKを特異的に阻害し、細胞膜浸透を可能とするHIVのTAT蛋白質をフュージョンした阻害剤を用いて、マロン酸誘導脳虚血傷害を軽減する事がMRIを用いた解剖学的構造変化が無いことを証明した(研究発表参考)。次にこのモデルによる脳機能の機質的変化をfMRIにより解明する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Protection against malonate-induced ischemic brain injury in rat by a cell-permeable peptidic c-Jun N-terminal kinase inhibitor, (L) - HIV - TAT 48-57 -PP- JBD20, observed by the apparent diffusion coefficient mapping magnetic resonance imaging method.2004

    • 著者名/発表者名
      Asanuma, T., Inanami, O., Tabu, K., Waki, K., Kon, Y., Kuwabara, M.
    • 雑誌名

      Neuroscience Letters 359(1-2)

      ページ: 57-60

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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