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2003 年度 実績報告書

2-チアゾロンを反応素子とする効率不斉合成

研究課題

研究課題/領域番号 15790013
研究機関熊本大学

研究代表者

松永 浩文  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10274713)

キーワード2-チアゾロン / イオン反応 / ラジカル反応 / Diels-Alder反応 / 光学分割 / 人工不斉源 / キラル合成子 / 不斉合成
研究概要

本研究では、これまでに当研究室により高効率反応素子としての有効性を明らかにしてきた単純複素五員環2-オキサゾロン、2-イミダゾロンの類似体である"2-チアゾロン"を構築材とした、様々な効率不斉合成プロセスの開発を目的としている。初年度では、2-チアゾロン二重結合部位の付加反応活性(イオン反応、ラジカル反応、協奏反応)について検討するとともに、これら付加体の効率不斉合成手法を確立することに注力した。
(1)2-チアゾリジノン系新規キラル合成子の開発
3位に不斉補助剤として2-apocamphanecarbonyl基を導入した2-チアゾロン二重結合部位へのジアステレオ選択的イオン的付加反応について検討し、5-ブロモ-4-メトキシ体及び5-フェニルセレノ-4-メトキシ体を互いに逆の立体選択住で高収率且つ高ジアステレオ選択性(〜95%de)で得た。
(2)ラジカル付加反応活性の検討
3位にペンダントグループとしてトリクロロアセチル基を有すキラル 2-チアゾロンの分子内ラジカル環化反応について検討し、触媒量のLa(OTf)_3存在下短時間で中程度の収率ながら目的の12員環マクロライド体を完全なジアステレオ選択性で得た。
(3)2-チアゾリジノン系"屋根付き"人工不斉源の開発
2-チアゾロンと環状ジエン類(アントラセン、シクロペンタジエン等)との熱Diels-Alder反応について検討し、目的とする環化付加体を収率良く得た。更に、これら付加体のMAC acid(2-exo-methoxy-1-apocamphanecarboxylic acid)を利用した化学量論的光学分割手法及びオキサザポロジリン/ボランを用いる不斉脱アセチル化による触媒的光学分割プロセスを開発し、"屋根付き"人工不斉源の簡易合成プロセスの構築に成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Isozumi, S.Hoshimoto, H.Matsunaga, T.Kunieda: "New Route to Chiral Synthons for 2-Amino Thiols"Heterocycles. 59. 323-332 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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