• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

新規光学活性サマリウム錯体の開発および触媒的不斉官能基変換反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15790019
研究機関星薬科大学

研究代表者

水谷 尋丈  星薬科大学, 薬学部, 助手 (60308012)

キーワードサマリウム錯体 / キラル配位子 / シクロペンタジエニル / 光学分割 / 酵素
研究概要

1-(Inden-3-yl)-2-methoxynaphthaleneおよび1-(inden-3-yl)-2-methoxymethylnaphthaleneは、シクロペンタジエニルの類縁体で、それぞれ軸不斉を有する化合物である。そのインデニル基をサマリウム金属に配位させることにより光学活性なサマリウム錯体が得られると考えられることから、新規光学活性サマリウム錯体の創製を目的とし、新規キラル配位子の分子設計ならびにその合成を計画した。昨年度の研究費において、それぞれインデニル誘導体のラセミ体合成に成功したので、本年度はラセミ化合物の光学分割を検討した。まず分子内に存在するヘテロ原子を足掛かりにジアステレオ混合物へと誘導したが、カラムクロマトグラフィーによる分離が困難であった。また光学活性な四級アンモニウム塩を用いた分割法も種々条件検討を行ったが目的物を得るには至らなかった。そこで酵素を用いた光学分割を試みたところ、リパーゼPS等を用いたフェノール性水酸基のエステル化、あるいはエステル誘導体の加水分解反応により望むエステル体ならびに加水分解化合物を単離収率40%前後で得ることに成功した。しかしながら、キラルカラムを用いたHPLCにより光学純度を測定したところ、いずれの化合物も5%前後の光学純度であった。この結果から、化合物の回転障壁が小さいために、エステル体ならびに加水分解化合物が反応系中あるいは単離精製工程においてラセミ化した可能性があると考えている。
今後、化合物の回転障壁を増大させるためにインデニル基ならびにナフチル基に適当な置換基を導入する。さらに酵素法によるラセミ化合物の光学分割を行い光学活性化合物へと誘導後、サマリウム金属への配位、さらには得られた光学活性なサマリウム錯体を用いた不斉反応へと応用する予定である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi