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2004 年度 実績報告書

構造生物学的なAMF-AMFR複合体の解明およびその応用

研究課題

研究課題/領域番号 15790044
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

羽賀 新世  岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (30311905)

キーワードAMF / AMFR / MMPs / N-糖側鎖
研究概要

腫瘍由来の細胞運動刺激因子であるオートクラインモティリティファクター(AMF)の受容体であるAMFrの構造生物学的な知見を得るために、大量精製に有利な原核生物による発現系の構築を試みた。
AMFrのヒト完全長、247-、313-、323-、340-、359-、392-C末端およびマウス完全長、219-、279-、322-C末端をそれぞれコードするcDNAを単離し、BamHI、EcoRIあるいはXhoIの切断サイトを5'および3'末端にデザインした遺伝子としてプラスミドに保持させた。これらを大腸菌発現プラスミドに組換え、発現を試みた結果、完全長cDNAでは如何なる発現系を用いても成功しなかった。しかしヒトAMFrのロイシンジッパー、RNGH2モチーフおよびC-末端領域を有する247E-C末端およびC-末端領域のみをコードする392E-C末端のそれぞれのcDNAはGST融合発現系によって大腸菌B株に発現させることに成功した。また宿主大腸菌に予め数種類のシャペロンを過剰発現させたところdnaK-danJ-grpEを共発現させた株に於いて可溶性が向上した。
融合GSTを切断して精製したこれらのAMFrには糖鎖が付加しておらず、AMF刺激による細胞運動促進には拮抗しなかった。
247E-C末端タンパクは大腸菌培養時、破砕後の可溶化時などに亜鉛を添加すると発現・可溶性の向上が認められた。また亜鉛を添加して精製した247E-C末端タンパクには亜鉛原子が結合していることを確認した。この効果はロイシンジッパー、RNGH2モチーフを含まない392E-C末端タンパクでは得られなかった。
いくつかのヒト由来の白血病細胞株にAMFrの発現がみられないことを発見した。しかしこれらの細胞株にAMFを曝露させると分化の誘導が起こる。そこでAMFr遺伝子を導入して発現させたところ、AMF刺激による細胞運動促進がみられ反対に分化誘導は起こりにくくなった。従ってAMFrとは異なる受容体とシグナリングの存在が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A possibility that AMF will serve as a target molecule for the diagnosis and treatment in a metastatic neoplasm.2005

    • 著者名/発表者名
      Haga A
    • 雑誌名

      YAKUGAKU ZASSHI 125

      ページ: 169-175

  • [雑誌論文] Crystallization and preliminary X-ray crystallographic studies of mouse autocrine motility factor.2004

    • 著者名/発表者名
      Naba N, Tanaka N, Shiraiwa K, Kusakabe Y, Funasaka T, Haga A, Nagase N, Raz A, Nakamura, KT
    • 雑誌名

      Acta Cryst. D60

      ページ: 2084-2086

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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