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2003 年度 実績報告書

筋緊張性ジストロフィーにおける白内障と性腺機能低下症の分子基盤解明

研究課題

研究課題/領域番号 15790155
研究機関自治医科大学

研究代表者

佐藤 滋  自治医科大学, 医学部, 講師 (70306108)

キーワード筋緊張性ジストロフィー / 白内障 / 性腺機能低下 / 水晶体上皮 / 子宮顆粒膜細胞 / 転写制御 / ホメオボックス / 発現プロファイリング
研究概要

目的:水晶体上皮及び性腺由来培養細胞株におけるSIX5標的遺伝子の検索を行うことで、SIX5の発現量低下がどのような標的遺伝子の発現異常を引き起こし、細胞や組織の性質を変え、DM1における白内障と性腺機能低下症を引き起こすのが、その分子基盤の解明を目指す。
結果:VP16タンパク質の強力な転写活性化ドメインを融合させた野生型Six5 (VP16-Six5)、及び特異・的DNA結合能を欠く変異型Six5 (VP16-Six5W241R)を発現するアデノウイルスベクターをヒト水晶6体上皮細胞SRA01/04、顆粒膜細胞KGNに感染させた。24時間後にRNAを抽出、Cy3とCy5標識のcDNAプロ-ブを合成し、Agilent社製マイクロアレイ(12,814遺伝子を搭載)に対する競合ハイブリダイゼ-ションを行い、野生型と変異型とで発現レベルが2倍以上異なる遺伝子を標的候補として同定した。水晶体上皮細胞で同定した227遺伝子には白内障との因果関係が示されている遺伝子(PITX3、TGFβ2、キヌレニンモノオキシゲナーゼ、コネクシン43)が含まれており、さらに水晶体透明度の維持に不可欠なイオンチャンネルやトランスポーターの遺伝子が複数含まれていた。顆粒膜細胞で同定した310遺伝子には性腺機能低下症との因果関係が示されている遺伝子[アロマターゼ、エストロゲン受容体α (ERα)、ERαのコファクター、GATA4、BDNF]が含まれており、また性腺の形成や機能に関わる可能性の高い複数の遺伝子も含まれていた。10個以上の遺伝子についてRT-PCRによる検証実験を行い、アレイ解析で検出した発現低ベルの変動パターンを確認した。水晶体、卵巣周辺でのSIX5の発現低下がこうした遺伝子の発現レベルを局所的に増減させ、白内障や性腺の機能を低下させるという機序が示唆され、非常に興味深い。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kumasaka, M., Sato, S., Yajima, I., Yamamoto, H.: "Isolation and developmental expression of tyrosinase family genes in Xenopus laevis."Pigment Cell Res. 16(5). 455-462 (2003)

  • [文献書誌] Yajima, I., Endo, K., Sato, S., Toyoda, R., Wada, H., Shibahara, S., Numakunai, T., Ikeo, K., Gojobori, T., Goding, C.R, Yamahioto, H.: "Cloning and functional analysis of ascidian Mit f in vivo : insights into the origin of vertebrate pigment cells."Mech Dev. 120(12). 1489-1504 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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