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2004 年度 実績報告書

CGHとarray CGHを併用した分化型胃癌及び関連病変の網羅的ゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 15790179
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

向所 賢一  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50343223)

キーワードCGH / array CGH / random priming / 分化型胃癌 / 粘液形質 / 胃型腺癌 / 幽門腺腺腫
研究概要

1965年のLaurenの分類により、胃癌はintestinal typeとdiffuse typeに分けられて考えられるようになった。Laurenのintestinal type carcinomaは腺管形成傾向の明瞭な癌で、本邦では分化型腺癌に対応する。分化型腺癌は腸上皮化生から、未分化型癌は胃固有粘膜から発生するとされてきたが、粘液組織化学の発達により、通常の分化型癌のなかにも胃型の形質を発現するものが相当数ある事が証明され、このような癌が胃型分化型癌あるいは胃型腺癌と呼ばれるようになった。本研究では、分化型胃癌(特にこの胃型腺癌)に対して、comparative genome hybridization(CGH)及びarray CGHを用いて網羅的なゲノム解析を行う事を目的とした。まず、CGHの方法論に対する研究を行い、これまでのCGHの標識法であるnick translation標識よりもrandom priming標識の方が、FISHで直接求めたコピー数をよく反映していることがわかった(Tsubosa et al. in press)。そのため、今回の研究もrandom priming標識にてCGHを行った。完全な胃型の形質を示す早期の高分化型癌(胃型腺癌)で主に低異型度な症例を対象としてCGH法を用いて染色体異常を解析した結果、低異型度なものでも相当数の染色体異常が検出され、共通するものも多く存在することがわかった。また、その共通な染色体異常は、増幅では、17q24-qter,20qが、欠失としては、6qと18qが高頻度であり、amplificationとしては、15q26が検出された(九嶋ら、2003)。さらに、胃型の形質を持つ胃型(幽門腺型)腺腫〜胃型腺癌のsequenceを染色体異常の観点から初めて報告することができ、array CGHの結果から幽門腺腺腫の癌化には、p16及びHER2等が候補遺伝子として挙げられた。(九嶋ら、2003)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2003

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Effects of degenerate oligonucleotide-primed polymerase chain reaction (DOP-PCR) amplification and labeling methods on the sensitivity and specificity of metaphase- and array-based comparative genomic hybridization2005

    • 著者名/発表者名
      Tsubosa Y, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Genetics and Cytogenetics (In press)

  • [雑誌論文] 胃型分化型胃癌の分子生物学的特徴2003

    • 著者名/発表者名
      九嶋亮冶
    • 雑誌名

      胃と腸 38(5)

      ページ: 707-721

  • [雑誌論文] 胃腺腫の病理診断-特に胃型(幽門腺型)腺腫について-2003

    • 著者名/発表者名
      九嶋亮冶
    • 雑誌名

      胃と腸 38(10)

      ページ: 1377-1387

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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