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2003 年度 実績報告書

アポトーシス関連分子による前立腺癌悪性度進展の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15790192
研究機関国立成育医療センター研究所

研究代表者

大喜多 肇  国立成育医療センター研究所, 室長 (50317260)

キーワード前立腺癌 / 細胞死 / シグナル伝達
研究概要

近年、我が国において増加しつつある前立腺癌において、腫瘍の悪性度と腫瘍の増殖、細胞死との関連が注目されており、その機序の解明が求められている。本研究では、腫瘍細胞の増殖、細胞死と種々のシグナル伝達分子の発現や活性の解析を行い、前立腺癌の増殖、細胞死の分子機構を明らかにすることを目的とする。これらの成果は、高悪性度の前立腺癌の新たな診断法、治療法開発につながるものと考えられる。
前立腺全摘手術を受け、経過観察されているヒト前立腺癌手術材料(術前未治療例で、手術材料の病理組織学的所見並びに手術後の経過、再発に関する詳細な情報を集積した症例)約100例に対して、Aktとその活性化型であるリン酸化型AktやSTAT3とその活性化型であるリン酸化型(Tyr705)STAT3の発現を免疫組織化学にて解析し、組織学的grade (Gleason score)、予後(再発率、PSA再上昇率)との相関を検討した。その結果、リン酸化型STAT3の染色性は病期、Gleason score、被膜浸潤と相関するが、脈管侵襲や神経周囲浸潤、精嚢浸潤とは相関しないとの結果が得られた。また、リン酸化型STAT3を高発現する腫瘍では、PSA再上昇率が高いという相関が認められた。これらの結果からSTATを介するシグナル伝達系が前立腺癌の生物学的特性に関与していることが示唆された。今後は、これらのシグナル伝達回路とアポトーシスを調節する分子(特にBc1-2関連分子)との関連等を前立腺癌組織、前立腺癌細胞で検討していく予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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