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2005 年度 実績報告書

IL-18による破骨細胞分化制御の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15790206
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

山田 直子  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10319858)

キーワード破骨細胞 / IL-18 / RANKL / マクロファージ / IFN-gamma
研究概要

我々はこれまでに、IL-18が破骨細胞に直接作用し、骨吸収活性を抑制することを明らかにした。また、破骨細胞の分化におけるIL-18の作用は、単独又はIL-12と協調してT細胞に作用して破骨細胞の分化を抑制することが報告されている。我々はT細胞を介さないIL-18の破骨細胞分化に対する作用を解析するためにマウス骨髄細胞をM-CSF(100ng/ml)添加培養して分化させたM-CSF依存性マクロファージを単離し、M-CSF(25ng/ml)とRANKL(25ng/ml)の存在下で破骨細胞を分化させる系を実験に用いた。本研究の目的はこの分化誘導系を用いて破骨細胞分化過程におけるIL-18の破骨細胞前駆細胞への直接作用とその分子機構を解明することである。
この分化誘導系を用いるとIL-18(100ng/ml)単独刺激では破骨細胞前駆細胞に直接作用して破骨細胞分化を促進し、IL-18(10ng/ml)とIL-12(10ng/ml)の共刺激では破骨細胞分化を抑制した。IL-18とIL-12の共刺激による破骨細胞分化抑制は、IFN-γノックアウトマウスを用いることでIFN-γを介することが示された。そこでIL-18による単独刺激による破骨細胞分化促進作用を調べた。RT-PCR法によりIFN-β、TNF-α、IL-3の発現量は増加、IFN-γ、GM-CSF、IL-1、IL-6は変化しなかった。さらにIFN-γ及びTNF-αノックアウトマウスから単離したマクロファージを用いた場合では、破骨細胞分化にIL-18による影響は無かった。またプロテインアレイシステムにより培養上清中の18種類のサイトカイン濃度を測定すると、IL-12(p40),KC, RANTESの分泌量がわずかに増加していた。IL-18単独刺激による破骨細胞分化促進作用に関与するサイトカインを見つけることはできなかった。しかしIL-18により誘導されたTRAP^+破骨細胞は単核細胞が増加していることから、IL-18は細胞増殖と生存に関与していると推測される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of interleukin-18 on metastasis of mouse osteosarcoma cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Y, Yamada N et al.
    • 雑誌名

      Cancer Immunol Immunother (In press)

  • [雑誌論文] Down-regulation of osteoprotegerin production in bone marrow macrophages by macrophage colony-stimulating factor.2005

    • 著者名/発表者名
      N.Yamada et al.
    • 雑誌名

      Cytokine 31・4

      ページ: 288-297

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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