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2004 年度 実績報告書

Finegoldia magna のBACライブラリーを用いたゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 15790226
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

後藤 隆次  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (80326355)

キーワードFinegoldia magna / Peptostreptococcus magnus / 全ゲノム
研究概要

Finegoldia magna(旧名Peptostreptococcus magnus)は、皮膚や腸管、口腔内などの粘膜面に常在するグラム陽性嫌気性球菌群の一菌種であるが、時に軟部組織や足潰瘍などから分離され、その病原性が注目されている。にもかかわらず、本菌種の病原因子の遺伝学的解析やゲノム解析は殆ど行われていない。これまでに我々はF.magna ATCC29328株の染色体物理地図やBACライブラリーを用いた遺伝子地図を作成し、本菌種ゲノムの全体像を解明してきた。今年度は、本菌株のより詳細なゲノム構造を解析するために、全塩基配列の決定と比較ゲノム解析を行った。
F.magna ATCC29328株ゲノムDNAより約1〜2kbおよび約5kbのインサート長のショットガンライブラリーを作成し、インサート末端のシークエンシングを行った。得られた配列について、Phred/Phrap/Consedを用いたアセンブルの後、contig間のギャップ領域の補完を行った。
現時点で本菌株の約1.8Mbの環状染色体と約190kbのプラスミドの全塩基配列をほぼ明らかとした。本菌株のゲノム全体はGC含量が低く、可動性の遺伝因子も殆ど存在しない特徴があった。また、現時点で推定されるタンパクコード領域について、他菌種の既知遺伝子配列との相同性解析を行った結果、F.magnaはクロストリジウム属菌種と近縁である事が明らかとなった。その他、過去に我々が見出した160kDaのゼラチン分解酵素は、細胞壁に局在したセリンプロテアーゼである事が全ゲノム解析により推察された。現在はゲノム上でアセンブルが困難な繰り返し領域の塩基配列を決定すると同時に、本菌種の代謝や病原性に関与する遺伝子の同定を試みている。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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