• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

Crohn病患者における抗TNF-α抗体の治療効果とTNF-α遺伝子多型の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15790352
研究機関九州大学

研究代表者

江崎 幹宏  九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (50335957)

キーワードCrohn病 / TNF-α / 遺伝子多型
研究概要

1.Crohn病患者の臨床像の検討
本年度に主に進めているのが本項目であるが、当科で登録されているCrohn病患者254例中治療経過を含めて長期間の詳細な検討が可能であったのは177例であった。これらの患者の臨床像として年齢、性、発症年齢、病変範囲、病型(狭窄型、穿痛型)、肛門病変の有無、手術歴は既にデータベース化済みであるが、現在各患者における治療法についてデータベース化している。すなわち、薬物療法としてステロイド、サリチル酸製剤の使用状況のみならず、経過観察中の栄養療法(消化態/半消化態栄養剤)の継続状況を3ヶ月毎に検討中である。現在、123名までデータ集積が終了している。全データ集積が終了していないため統計学的解析はまだ行っていないが、現段階では栄養療法の有効性は病変範囲、肛門病変の有無と密接な関連があるようである。
2.TNF-α遺伝子型の検討
上述した臨床像の検討の途中経過より、過去にTNFα-308regionにおける遺伝子多型と肛門病変との関連を示唆する報告が欧米からなされていたため、同部位の遺伝子多型をCrohn病患者113例を用いてpreliminaryに検討してみた。その結果、遺伝子型をAA,AB,BBとした場合、日本人Crohn病患者113例ではAA型107例、AB型6例、BB型0例と多型性が殆ど見られず、本検討は中止した。現在TNF-αRの多型も含めて遺伝子多型検討部位を再検討中である。
3.Crohn病患者における抗TNF-αモノクローナル抗体の治療効果の検討
本項目に関する検討は、当初より予測されたように症例の蓄積が進んでいないのが現状である。本年度当科で抗TNF-αモノクローナル抗体による加療が適応されたCrohn病患者はのべ12例であるが、治療前後で大腸粘膜組織を採取可能であったのは、わずか2例であった。今後も継続して症例蓄積を行っていくが、状況によってはTNF-α遺伝子多型と治療反応性の検討は臨床症状や血液データの改善度のみで判定せざるを得ないと思われる。

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi