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2004 年度 実績報告書

嫌気性菌ベクターを用いた血管新生抑制物質による肝細胞癌の新しい遺伝子治療の試み

研究課題

研究課題/領域番号 15790373
研究機関久留米大学

研究代表者

松垣 諭  久留米大学, 医学部, 助手 (80299495)

キーワード嫌気性菌 / 血管新生抑制 / 遺伝子導入 / 肝癌
研究概要

平成15年度の検討において血管新生物質である、エンドスタチンのcDNAを嫌気性菌であるBifidobacterium longumの発現ベクターであるpBR322に組み込んでエンドスタチシ蛋白の発現を検討したが、Bifidobacterium longumはエンドスダチン蛋白を産生することはできても、それを菌体外に分泌することはできないことが明らかとなった。
この結果をうけ、平成16年度は、乳酸菌(ラクトバチルス デルブリュッキ)で菌体外に産生蛋白を分泌させることが可能なベクターであるpSECE1を明治乳業から譲り受け、このベクターにpProEXHTベクターに組み込まれていた新たな血管新生抑制物質であるヒトKringlel-5のcDNAをを制限酵素にて切り出し、組み込んだ。
次に、ヒトKringle1-5のcDNAを組み込んだpSECE1ベクターをエレクトロポレーション法にてラクトバチルスデルブリュッキに遺伝子導入し、アネロパックで嫌気性下に培養した。さらに、ラクトバチルス デルブリュキをLysis B bufferにメルカプトエタノールとウレアを加えた溶液を作成し、これをラクトバチルス デルブリッキに加えたのちにボルテックスで溶菌させ、菌体の蛋白を採取した。この蛋白と培養液を共にウエスタン ブロッティングを行いヒトKringle1-5蛋白の産生を確認した。つぎに、ヒトKringle1-5のcDNAをを組み込んだラクトバチルス デルブリュッキを培養した培養液からHis-tag catcherを用いて抽出したHis-tagをラベルしたヒトKringle1-5蛋白をウシ毛細血管内皮細胞の培養液中に添加し、生細胞数測定試薬SFを用い、呈色反応をマイクロプレートリーダーにて測定し、細胞増殖能を対照群と比較した。その結果、内皮細胞の増殖はヒトKringle1-5蛋白により約35%抑制された。
この結果を受け、平成17年度ではヌードマウスに肝癌細胞株を接種したモデルにたいしヒトKringle1-5のcDNAを組み込んだラクトバチルス デルブリュッキを投与し抗腫瘍効果を検討する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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