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2003 年度 実績報告書

転写因子0tx3の内分泌細胞機能制御における役割

研究課題

研究課題/領域番号 15790478
研究機関京都大学

研究代表者

奥野 正顕  京都大学, 医学研究科, 助手 (40359790)

キーワードOtx3 / Otx2 / 転写因子 / ホメオドメイン / DNA結合性 / 転写抑制ドメイン / 蛋白-蛋白相互作用 / 神経内分泌細胞
研究概要

ホメオドメイン型転写因子Otxファミリー(Otx1,Otx2,Crx)は脳や眼の形態形成および神経内分泌系の機能発現において重要な役割を果たすことが知られている。申請者らは以前、Otxファミリーに属する新規転写因子Otx3を単離し、他のアイソフォームとは異なり転写抑制因子であることを同定した。(J Biol Chem 277,2002)。Otx3の神経内分泌細胞における作用機構を明らかにするため、その転写抑制機構について検討を加えた。
Otx3のC末端部分を削り、転写活性化ドメインを含むOtx2のC末端部分に置換すると、転写活性化能が認められるようになった。逆に、Otx2のC末端部分をOtx3の同部分に置換すると、Otx2による転写活性化能は減弱された。この結果は、ホメオドメインよりもC末端側にOtx3の転写抑制ドメインが存在することを示唆する。さらに、さまざまな欠失変異体を作製することにより、Otx3の転写抑制ドメインを同定することを試みた。その結果、Otx3の転写抑制ドメインを含むアミノ酸配列を31アミノ酸にまで絞り込むことが出来た。このアミノ酸配列には既知の転写抑制ドメインが認められないことから、Otx3は新しいタイプの転写抑制ドメインを有すると考えられる。
続いて、Otx3のDNAに対する結合性と蛋白-蛋白間の相互作用について検討を加えた。Otx3はOtxファミリーの結合塩基配列であるパリンドローム3配列(TAATCCGATTA)にモノマーおよびホモダイマーとして結合することがゲルシフト法により明らかとなった。一方、Otx2の存在下、Otx3はモノマーやホモダイマーをほとんど形成せず、ヘテロダイマーを有意に形成することが明らかとなった。さらに、DNAの非存在下、Otx3-Otx3ホモダイマーおよびOtx2-Otx3ヘテロダイマーが形成されることがGST-pull down法により明らかとなった。
以上の結果から、Otx3はそのC末端側に新しいタイプの転写抑制ドメインを有すること、Otx2の転写活性に対する抑制効果は、Otx2-Otx3ヘテロダイマーの形成によりもたらされることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 南 幸太郎: "膵β細胞の再生医学"今日の移植. 16巻・2号. 125-132 (2003)

  • [文献書誌] 南 幸太郎: "膵臓を対象とした再生医療"日本臨床. 61巻・3号. 504-508 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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