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2003 年度 実績報告書

小児再生不良性貧血における発症関連遺伝子群のDNAメチル化による発現調節の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15790521
研究機関信州大学

研究代表者

坂下 一夫  信州大学, 医学部附属病院, 助手 (10345746)

研究分担者 小池 健一  信州大学, 医学部・小児医学講座, 教授 (40143979)
キーワード再生不良性貧血 / p15 / DNAメチル化 / メチル化酵素
研究概要

対象と方法
再生不良性貧血患者および正常対象者の骨髄細胞からCD34陽性細胞をマイクロビーズを用いて分画し、GM-CSF(顆粒球マクロファージ刺激因子)、SCF(幹細胞因子)の両者存在下で培養を行う。1)培養開始後7日目に細胞数を測定し増殖能を評価した。2)培養7日目の細胞からDNAを抽出し、Sodium Bisulfite処理を行う。メチル化を受けるp15遺伝子のCpGを含まない領域にプライマーを設定しPCRを行いPCR産物をクローニングする。それぞれのクローンについてシークエンスをおこないメチル化の状態を測定しメチル化比率を求めた。3)メチル化酵素の発現量についてリアルタイムPCR法を用いて検討した。
結果
1)CD34陽性細胞(2000/well)をGM-CSF,SCFを用いて培養した。再生不良性貧血患児で増殖能の低下を認めた。
2)培養7日目のp15遺伝子のメチル化率を検討すると50%〜90%の割合でメチル化が検出された。再生不良性貧血患児においては、3例において正常骨髄と同様なメチル化率であったが、他の6例においては明らかにメチル化率が低下していた。
3)培養7日目におけるDNMT1,DNMT3a,DNMT3aの発現をリアルタイムPCRで測定した。それぞれの発現レベルをGAPDH(housekeeping gene),PCNA(cell proliferation maker gene)で補正した。DNMT1の発現は正常、再生不良性患児間で大きな違いは認められなかった。DNMT3a,DNMT3bはDNMT1に比べ正常、再生不良性患児とも非常に低発現であった。
考察
再生不良性貧血患児ではサイトカインで誘導されるp15遺伝子のメチル化能に異常が生じ、増殖抑制が起こった一因である可能性が示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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