【目的】脳炎、脳症における免疫アレルギー機序の解明のため、各種有熱性痙攣疾患における髄液IL6の、髄液/血清比について、疾患特異性を検討した。 【対象】過去5年間に、痙攣重積/群発にて入院した48名(1か月-15歳、3.9±4.0歳、男児21名、女児27名)。急性脳炎(E-tis)3名、急性脳症(E-pat)4名、化膿性髄膜炎(P-men)、無菌性髄膜炎(A-men)、多発性硬化症/急性散在性脳脊髄炎(M-A)6名、急性熱性痙攣重積症(Feb)6名、テオフィリン(TAS)4名、てんかん重積/群発(Epi)11名。 【方法】急性期に同時採取した髄液と血清について、IL6をELISA法にて測定した。 【結果】各髄液IL6(pg/ml)は、298.7±80.0、122.0±119.3、1823.3±2624.6、256.4±247.8、100.0±125.7、2.2±3.8、0.6±0.3、5.0±7.3。髄液/血清比は、209.7±251.7、20.4±25.6、2.8±1.7、12.8±11.6、49.5±52.2、0.3±0.7、1.3±0.5、6.1±13.5。髄液IL6はE-tis、E-pat、P-men、A-men、'M-Aで増加、特にP-menは有意に高値(vs A-men p=0.03、vs M-A p=0.01、vs E-pat p=0.019)で、Feb、TAS、Epiは低値であった。髄液/血清IL6比では、E-tis、E-pat、M-Aが高値(各々には有意差なし)で、P-menは低値を示した。 【結論】急性期の髄液IL6、髄液/血清IL6比には疾患特異性があり、早期鑑別の指標となる可能性を示唆した。
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