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2003 年度 実績報告書

胎生期アルコール曝露による視交叉上核への神経投射路障害

研究課題

研究課題/領域番号 15790551
研究機関徳島大学

研究代表者

坂田 ひろみ  徳島大学, 医学部, 助手 (50294666)

キーワードFetal alchol syndrome / Circadian rhythm / Body temperature / Phase shift / Rat
研究概要

妊娠SDラットに2.5-5% (w/v)エタノールを含む液体飼料を妊娠10日から20日に与えた(EtOH群)。対照にはエタノールを等カロリーのsucroseに置き換えた液体飼料を与えた(PF群)。母獣を出産させ、仔を無処置の母獣に育てさせ、3週齢で離乳させた。その後、固形飼料(NMF)で飼育した。深麻酔下で腹腔内に体温測定装置を留置する手術を施し、8〜12週齢で深部体温を経時的に測定してサーカディアンリズムを記録した。
8週齢で体重を比較したところ、EtOHラットはPFラットより有意に低値を示した。通常の明暗(LD;12h/12h)周期下ではEtOHラットとPFラットで深部体温リズムに差が認められなかった。次に、LD周期で飼育中に周期を8時間前進させ、深部体温リズムの頂点位相の推移を観察した。PFラットでは頂点位相が徐々に前進し、LD周期を前進させてから4日後の頂点位相は、周期を前進させる前と比較して約6時間前進していた。EtOHラットでは、周期を前進させてから4日経っても頂点位相の有意な変化が認められず、新しいLD周期への同調が障害されていた。さらにラットを恒常暗下で飼育して体温変化のフリーランリズムを測定したが、両群間に有意差は認められなかった。しかし、恒常暗下で飼育中に1時間光刺激を与えて、深部体温リズムの位相変化を観察したところ、PFラットでは、刺激2日後に約2時間の位相後退が認められたのに対し、EtOHラットの位相後退は約1時間にとどまった。
以上より、胎生期のエタノール曝露は、出生後のサーカディアンリズム同調機構に障害を与えることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroyoshi Sei, Hiromi Sakata-Haga, Kyoko Ohta, Kazuhiko Sawada, Yusuke Morita, Yoshihiro Fukui: "Prenatal exposure to alcohol alters the light response in postnatal circadian rhythm"Brain Research. 987. 131-134 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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