1.ランゲルハンス様細胞の誘導 ヒト末梢血単球をGM-CSF、IL-4で6日間培養して誘導された、いわゆる樹状細胞とヒト末梢血単球をGM-CSF、IL-4、TGF-βで刺激し、6日間培養して誘導された細胞とをランゲルハンス細胞のマーカーであるランゲリンおよびE-カドヘリンで染色し比較した。両マーカーとも樹状細胞では発現がほとんどみられないのと比較して、GM-CSF、IL-4、TGF-βで6日間培養して誘導された細胞では強く発現しており、この系で誘導された細胞がランゲルハンス細胞の特性を持ち、ランゲルハンス細胞様樹状細胞として以下の実験使用できることが確認された。 2.取り込み能の評価 fluid phase pinocytosisおよびreceptor-mediated endocytosisを評価するため、培養系にLucifer YellowおよびFITC-dextranを添加し、2時間後その取り込み量をフローサイトメトリーで測定すると、上記のランゲルハンス細胞様樹状細胞は両物質とも取り込む能力があることが確認できた。このことから、紫外線照射が取り込み能に与える影響を評価するのにこの方法を用いることとした。 3.紫外線照射条件の設定 細胞の生死に影響しない範囲内でランゲルハンス細胞様樹状細胞に照射する紫外線量を変え(10あるいは20mJ/cm^2)、取り込み能を比較した。10mJ/cm^2の紫外線照射で取り込み能の抑制はわずかに認められ、20mJ/cm^2ではその抑制はさらに増強された。
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