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2004 年度 実績報告書

消化器外科領域の感染症における白血球活性酸素放出能の検討と感染対策の実践

研究課題

研究課題/領域番号 15790729
研究機関順天堂大学

研究代表者

藤澤 稔  順天堂大学, 医学部, 助手 (90260893)

キーワード術後感染症 / 化学発光 / 活性酸素放出能 / 消火器外科 / 感染対策
研究概要

現有設備である超高感度撮影カメラ(ARGUS 50:浜松ホトニクス社)を用いて、現在消化器外科領域の周術期
(術前、術直後、第1,3,7病日)に末梢血採血を行い、化学発光による白血球活性酸素放出能を測定し、この研究が術後感染症の早期発見につながるか否かを検討中である。術後感染症を早期発見するためには、体温、白血球数、好中球数の割合、CRPなどがゴールドスタンダードな指標とされているが、実際の臨床の場では手術侵襲により術直後から前述の数値は著明に上昇するため、感染発症の有無を判断するのは非常に難しい。白血球活性酸素放出能は炎症性サイトカインの変動ともある程度相関すると予想されるが、現時点でわれわれが集積途中のデータを解析すると、術後早期に感染症を発症した症例は非発症例と比較して、オプソニン活性に大きな差異は認められないものの、活性酸素放出能(白血球貪食能)は感染発症例において術当日から第3病日まで有意に高値を示すという結果が得られている。今後データを集積したうえで、この結果が明らかなものとなれば、術当日に感染発症危険群を割り出すことが可能となり、術後抗生剤を感染発症阻止薬から治療薬へとスムーズに移行することができる。このことは、感染治療期間を短縮するだけでなく、医療費の削減、ひいては入院期間の短縮と患者サイド、医療サイドのどちらにも好結果をもたらすことになる。統計学的な有意差が得られた時点で、実際の臨床例にこれを活用し、治療期間の短縮が可能であるか検討する必要がある。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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