脳虚血モデルの確立 総頸動脈結紮法によりマウス脳虚血モデル作成を試みたが、安定したモデル確立はできなかった。代替案として低濃度酸素への長期暴露を用いた実験系を構築した。 低酸素誘導因子とニューログロビンの発現解析 初年度より低酸素誘導因子とニューログロビンの発現をノザンハイブリダイゼーションで解析するためのプローブを作成してきた。RT-PCRで増幅するためにプライマーを合成委託した。これを用いてプローブとして用いるcDNAを増幅し、現在プラスミドにサブクローニングしており、シーケンスによるcDNAの配列を確認後、ノザンハイブリダイゼーションにより発現解析が可能となる(組換えDNA実験計画承認済み)。 低酸素誘導因子の発現状態をタンパクのレベルで解析(ウエスタンブロット)するための抗体は複数の会社より市販されたため、一次抗体、二次抗体、ラベル方法に関して最適なものを検討し、試験的にウエスタンブロットを行った。 また実験計画当初ニューログロビンの抗体は市販されていなかったが、昨年度テキサスサウスウエスタンメディカルセンターより作製配布されたため、これを使用する予定であった。しかし供給体制に不備があり、今後の配布の目処が立たないためニューログロビンのウエスタンブロットは中止し、mRNAの解析を優先した。今後ニューログロビンの抗体が入手できた場合に、迅速に虚血時のニューログロビンの発現実験が行えるよう予備実験を行った。
|