研究概要 |
Green Fluorescent Protein (GFP)融合androgen receptor(AR)発現plasmidの作成。 ARの細胞内での動態を可視化するために、細胞に蛍光をあてると発色するタンパク質をARに融合させるために分子生物学的手法を用いてplasmidを作成した。 この際、ARはN末から40アミノ酸(Smal site)が欠失したもの(3kb)、約300アミノ酸(Nrul)が欠失したもの(2kb)をpEGFP-Cl(クロンテック)ベクターに挿入し、EGFP蛋白のC末にARがつながる融合タンパク質を発現するようにした。この2種のAR発現ベクターはDNA binding domain, Ligand binding domainを持っているため、これを用いてまず、ARの活性の有無をPSA promoter + luciferase reporterとともにARの発現していない前立腺癌細胞PC-3にtransfectし、luciferase assayをおこなった。しかし、DHTを加えてもほとんど活性が認められなかった。遺伝子配列には間違いがなかったため、N末の欠失をなくし、完全長のAR(3.1kb)をEGFP蛋白のC末につなげるように工夫をし、pEGFP-hARベクターを作成した。これを用いてreporterとともにtransfectし、luciferase assayを行うと、DHTにより明らかな活性の上昇を認めた。つまり、N末40アミノ酸にARの活性を調節する領域があることが判明した。
|