IL-12およびIL-12+B7-1遺伝子発現癌細胞ワクチン(IL-12/IL-12+B7-1 gene-modified cell-based vaccines)の抗腫瘍効果、腫瘍免疫獲得の有無、ならびに同治療の安全性を検証すべく、現在米国ベイラー医科大学泌尿器科と共同で研究を進めている。 マウス前立腺癌細胞株であるRM-9、178-2BMAを用い、HBSS群、コントロールベクター(Ad/CMV/β-gal)導入群、IL-12遺伝子導入群、IL-12+B7-1遺伝子導入群の計4群を設定し、現在in vitroにおけるIL-12産生量の検討に基づいた至適MOIを検討しているところである。現在までのところ、MOIの増加に比例してIL-12の産生も増加しており、100MOI前後が至適MOIと推測される。またRM-9細胞を用いたIL-12+B7-1遺伝子導入群のフローサイトメトリー(FACS) cell surface expressionの解析においても、CD80(B7-1)の発現が確認されており、アデノウイルスをベクターとした同遺伝子導入の確認がとれてきている段階である。今後In vitroで同定された至適ウイルスMOIを用い、各遺伝子を導入した癌細胞に放射線照射を当てた腫瘍細胞ワクチンを作製し、局所における抗腫瘍効果、転移抑制効果ならびにsurvival studyのin vivo検討を行なう予定である。
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