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2003 年度 実績報告書

子宮体癌の悪性化及びホルモン反応性における転写因子AP-2の意義と臨床への展開

研究課題

研究課題/領域番号 15790886
研究機関名古屋大学

研究代表者

伊藤 友美  名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (70359751)

キーワード子宮体癌 / 転写因子 / AP-2 / 女性ホルモン
研究概要

婦人科癌におけるAP-2の報告は卵巣癌での病理組織での発現の報告を散見するのみであり、病態についてのふみこんだ検討はまだなされていない。AP-2はこれまで胎児の神経管形成の調節や胎盤性ゴナドトロピンやP-LAPといった胎盤発現遺伝子の発現誘導といった分野での研究が展開されてきた。今年度、われわれは、子宮体癌と同様にホルモン反応性の高い卵巣癌における転写因子AP-2の役割を検討して、以下の知見を得た。
1、各種卵巣癌細胞株でAP-2の発現量を検討し、SKOV-3においてその発現量が少ないことを発見した。
2、卵巣癌細胞株SKOV-3にAP-2発現ベクターを導入し、選択により恒常的なAP-2発現細胞(SKAP-2)を作成し、AP-2が親株および、空ベクター導入株(SKpSG5)よりも、AP-2が高発現でしかもその発現が機能的であることを、Western blot法およびCAT assayにて確認した。
3、SKAP-2が親株および、SKpSG5に比べて、敷石様の形態変化を示し、これは1、で検討した際に、AP-2発現量と形態との関係に相関を認めた。
4、SKAP-2は親株および、SKpSG5に比べて、MTT assay、BrDU assayによる増殖能、マトリジェルを用いた浸潤能を検討した結果、増殖能は低下し、浸潤能も著しい低下を認めた。
5、4、の結果をうらづけをとるために、E-cadherin, MMPs activityを検討した結果、前者の発現は増加しており、後者の活性は低下していた。
6、SKAP-2およびSKpSG5の癌細胞をヌードマウスに腹腔内投与し検討した結果、SKAP-2細胞投与群では有為に生存率は延長し、腹膜播種は明らかに減少していた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ikoma Yoko: "Interleukin-1β stimulates placental leucine aminopeptidase/oxytocinase expression in BeWo choriocarcinoma cells."Molecular Human Reproduction. 9. 103-110 (2003)

  • [文献書誌] Iwanaga Kumi: "Placental leucine aminopeptidase/oxytocinase gene regulation by activator protein-2 in BeWo cell model of human trophoblast differentiation"FEBBS letter. 552. 120-124 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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