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2003 年度 実績報告書

ラット音響外傷モデルを用いた難聴のメカニズムの薬理学的解析と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15790919
研究機関山形大学

研究代表者

渡辺 知緒  山形大学, 医学部, 助手 (60344793)

キーワード音響外傷 / ラット / グルタミン酸
研究概要

強大音響負荷による難聴の発生のメカニズムには、内耳感覚神経上皮に対する機械的障害と代謝的障害の2種類の機序が考えられている。そのメカニズムにはグルタミン酸が重要な役割を演じているとの報告は有るが、未だ詳細な機序は不明である。そこで今回、ラットの音響外傷モデルを作成し、種々の薬剤の難聴に対する抑制効果または増強効果をみることにより、音響外傷の成立機序を解明することを目的として実験を開始した。
まず、ラットに自由音場下に音響負荷を与える装置を完成させ、ラットをこの装置の中に入れて音響負荷を行った。各種の音圧、各種の暴露時間でラットの聴力閾値の変化を、聴性脳幹反応を測定することによって経時的に調べ、一過性に聴力閾値上昇を生じる負荷条件と、永続的に聴力閾値上昇を生じる負荷条件とを模索した。その結果、110dB5時間の暴露で一過性に聴力閾値上昇を生じ、115dB5時間の暴露で永続的に聴力閾値上昇を生じることが分かった。
これらの音響負荷後の聴力閾値の経時的変化の結果を、薬剤非投与のコントロールとして、次に、ラットに薬剤を投与した場合に同様な実験を施行して、聴力閾値がコントロールと比較して、経時的にどのように変化するかを調べている。これにより、各薬剤の音響外傷に対する効果の有無、程度を調べる。
今後は、更に多く種類の薬剤を負荷した時の聴力閾値の経時的変化をみることにより、また、その変化がどの薬剤で増強あるいは抑制されるかを調べることにより、音響外傷を生じるメカニズムを薬理学的に解明してゆく予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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