研究概要 |
プロスタグランディン(PG)E_1を用いて、アレルギー性炎症に及ぼす影響についての検討を行った。Balb/cマウスを用いてday0,7に卵白アルブミンおよびアジュバントとして水酸化アルミニウムゲルを腹腔内投与し、抗原特異的Th2応答誘導モデルを作成した。このモデルを用いて、day-1およびday6にPGE_1を投与したところ、day14に採取した血清中OVA特異的IgEおよびIgG_1がPGE_1非投与群と比較して有意に増加していた。また、day14に採取した脾臓T細胞を抗原提示細胞およびOVAと共に培養したところ、48時間後の培養上清中のIL-4が、PGE_1投与群において非投与群と比較して有意に増加していた。IFN-γ濃度については両群間に有意差をみとめなかった。 以上の結果から、PGE_1はマウスのアレルギー性炎症の誘導相において抗原特異的Th2応答を増悪させることが示唆された。 次年度においては、EP2、EP4に対するantagonistを用いてマウス抗原特異的Th2応答誘導モデルに及ぼす影響について検討を行う予定である。
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