研究概要 |
1985年より九州大学眼科学教室では1985年に加齢黄斑変性症の専門外来を立ち上げ、その後17年間にわたり1,000人以上におよぶ加齢黄斑変性症患者を追跡しデータを集めて病態の把握につとめてきた。近年、加齢黄斑変性症のなかには別の疾患と考えられる病態も混在していることがわかり、加齢黄斑変性に対する知見は時代とともに変化しているので、現代日本人の加齢黄斑変性症の実態を明らかにし、その予防と効率的な医療を実現するためには、詳細な断面調査を定量的に行い、時代に対応した追跡集団を創設する必要がある。そのため平成15年度は、1985年より17年間にわたる過去の臨床データのデータベース化をおこなった。そして得られたデータを保存し解析するための専用コンピュータを購入し、得られた情報はデータベース化してコンピュータに保存し高度なセキュリティー管理下においた。具体的にデータベース化されたデータは、既往歴・家族歴、視力、眼圧、屈折検査、〓隙灯検査、眼底検査、眼底写真撮影、蛍光眼底造影検査、無赤色光眼底造影検査、光干渉断層計検査の結果である。また、眼底写真は借用した散瞳眼底カメラによって撮影し、得られた写真はスライドホルダーで管理し黄斑変性症の判定や程度分類に用いた。
|