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2004 年度 実績報告書

ぶどう膜炎におけるケモカインレセプターCCR5の関与とその阻害薬による治療効果

研究課題

研究課題/領域番号 15791007
研究機関東京医科大学

研究代表者

鈴木 潤  東京医科大学, 医学部, 助手 (90349449)

キーワードぶどう膜炎 / ケモカイン / EAU / CCR5
研究概要

CCR5をノックアウトしたマウスに対し実験的自己免疫ぶどう膜網膜炎(EAU)を惹起し、その発症が野生型マウスに比べ抑制されるか検討した。
『実験』
牛網膜抽出抗原(IRBP)の合性ペプチド200μgを完全フロインドアジュバントとともにC57BL/6マウス、C57BL/6CCR5ノックアウトマウスに免疫,同時に百日咳菌毒素1μgを強化免疫しEAUを作製した.免疫後21日目に眼底を観察することでEAUの重症度を臨床的に評価し、マウス屠殺後眼球を摘出し病理組織学的にも評価を行った。摘出眼球については免疫染色を行い、眼局所への浸潤細胞の性状について検討した。また脾臓、眼周囲リンパ節よりリンパ球を回収し、抗原刺激に対する増殖反応、培養上清のサイトカインについて調べた。
『結果』
EAUの重症度は臨床スコアーで野生型2.1±0.4、CCR5ノックアウトマウス2.5±0,4、病理スコアーで野生型1.5±1.4、CCR5ノックアウトマウス1.8±1.1で、CCR5ノックアウトマウスでも野生型マウスと同等のEAUが発症した。免疫染色を行い眼局所への浸潤細胞について検討したところ、CCR5ノックアウトマウスでは野生型に比べT細胞の浸潤が少なく、代わりに顆粒球の浸潤がみられた。CCR5ノックアウトマウスでは摘出リンパ球の抗原刺激に対する反応は保たれていたが、眼周囲リンパ節のリンパ球のIFN-γ産生は低く、また脾細胞ではIL-6、MCP-1の産生が野生型に比べ高くなっていた。
CCR5を阻害することでぶどう膜炎の発症を抑制できるかEAUを用いて検討したが、抑制をすることはできなかった。しかしCCR5を阻害するとEAUの病態は変化し、リンパ球の浸潤は抑制され代わりに頼粒球の浸潤が認められた。これには脾臓におけるIL-6、MCP-1の産生増加が関与していると考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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