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2004 年度 実績報告書

骨再生関連細胞のinvivoにおける機能段階推移の組織分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 15791036
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中野 裕紀子  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20345309)

キーワードBONE / OSTEOCYTE / OSTEOBLAST / OSTEOCLAST / ALKALINE PHSOPHATASE / TRAP / Ca-ATPase
研究概要

本研究は骨基質への埋入から破骨細胞による骨吸収野に至るまでの骨細胞の機能活性状態の段階的推移を酵素活性・タンパク・ゲノムの発現状態を指標として区分し、その特徴や差異の解析から骨細胞の機能そのものを考察することを目的とし、また、これら指標の解析を骨表面での骨芽細胞・破骨細胞についても行い、骨添加・吸収および骨リモデリング全体においての、骨細胞の機能段階に応じた骨細胞-骨芽・破骨細胞間の細胞連鎖的機能相関のメカニズムを明らかにすることを長期的展望に据えて計画・遂行された。
骨吸収野における骨細胞-破骨細胞の機能相関については破骨細胞の活性マーカーとして知られる酒石酸耐性酸性フォスファターゼ(TRAP)に着目し、TRAPが骨細胞にも発現することを酵素活性・蛋白局在・mRNAの発現3つのレベルについて初めて証明した。さらにTRAP陽性の骨細胞の局在が破骨細胞による骨吸収部位近くに限局する事を示し、骨吸収野における骨細胞-破骨細胞間のbiological interactionが存在すること及びTRAPが細胞間コミュニケーションに何らかの関わりを持つ可能性も併せて示唆した。この結果はJournal of Histochemistry Cytochemistory52巻11号に発表された。
また骨添加部位については、骨芽細胞細胞膜上に存在し骨石灰化に深く関わるとされるphosphataseに注目し、骨芽細胞膜抽出物の電気泳動を行い、ゲル上での酵素活性パターンとwestern blottingによるタンパク発現のパターンの比較から骨芽細胞膜上には組織非特異的alkaline phosphataseとplasma membrane Ca-ATPase (PMCA)の両者が存在すること証明した。さらにその細胞膜上での局在パターンに極性があることを酵素組織化学・免疫組織学的に示した。同様の解析を組織非特異的alkaline phosphatase欠損マウスについても行い、骨芽細胞膜骨形成面に偏在するPMCAの骨石灰化への関与を示唆した。この結果はBONE35巻5号に掲載された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Eccentric Localization of Osteocytes Expressing Enzymatic Activities, Protein, and mRNA Signals for Type5 Tartrate-resistant Acid Phosphatase (TRAP).2004

    • 著者名/発表者名
      Nakano Y, Toyosawa S, Takano Y
    • 雑誌名

      J.Histochem.Cytochem. 52・11

      ページ: 1475-1482

  • [雑誌論文] Site-specific localization of two distinct phosphatases along the osteoblast plasma membrane : tissue non-specific alkaline phosphatase and plasma membrane calcium ATPase.2004

    • 著者名/発表者名
      Nakano Y, Beertsen W, VanDenBos T, Kawamoto T, Oda K, Takano Y
    • 雑誌名

      BONE 37・5

      ページ: 1097-1105

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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