• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

レーザー切削面における接着性レジンシステムの象牙質接着機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15791097
研究機関広島大学

研究代表者

播磨 貴裕  広島大学, 病院, 助手 (90343293)

キーワードEr : YAGレーザー / CO2レーザー / 超微細構造学的研究 / 齲蝕象牙質 / 照射エネルギー / 接着性レジン / 象牙質接着
研究概要

現在まで遂行してきたレーザー処理象牙質表層の形態学的分析は,正常象牙質を用い一定の出力下に方ける変化の分析であった。そこで本年は,齲蝕象牙質に照射したときの構造変化の検討,および照射出力の違いによる形態学的変化の比較検討を行った。すなわち,新鮮抜去ヒト第3大臼歯における象牙質齢蝕をCO2レーザー(1w,0.3sec),あるいは低速のラウンドバーにより除去し,当該表層の超微細構造をTEM(脱灰染色)により検討した。両者とも切削面に大きな差異は認められず切削界面は明瞭であり,また,レーザー処理正常象牙質の表層には高次構造の破壊された象牙質が一層観察されたが,齲蝕象牙質においては認められなかった。レーザーにより影響を被った齲蝕象牙質内層がもともと軟化しているため,エアージェットスケーラーにより除去されたものと推察された。一方,正常象牙質においてCO2レーザー,あるいはEr : YAGレーザーの出力を変化させて照射し,その表層の超微細構造をTEM(脱灰染色)により比較検討した。CO2レーザーの低出力(1w,0.3sec)および高出力(3w,0.3sec)照射象牙質の表層は,前者では外形不明瞭で横紋構造が消失し変性したコラーゲン線維を有する無定形の一層(1〜2μm)が観察されたが,後者では認められず横紋構造の観察されるコラーゲン線維が引きちぎられた様な像が観察された。また,Er : YAGレーザーの低出力(60mj,1pps)および高出力(250mj,1pps)照射象牙質表層では,前者はコラーゲン線維の高次構造が破壊された無定形の一層(3〜4μm)が観察されたが,後者では全く観察されなかった。レーザーの照射エネルギーが大きいとその影響は表層に限局されることが判明し,したがって高出力レーザー処理象牙質におけるレジンの接着性があまり低下しなかったものと推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 各種象牙質切削方法がレジンの接着に及ぼす影響について2004

    • 著者名/発表者名
      北川解士
    • 雑誌名

      広島大学歯学雑誌 36・2

      ページ: 219

  • [雑誌論文] 回転切削器具により切削した象牙質に対する各種接着システムの接着強さ2004

    • 著者名/発表者名
      荒川 真
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌 47

      ページ: 117

  • [雑誌論文] レーザー処理象牙質におけるレジンの接着-レーザーエッチングで、レジンは本当に接着するのか?-2004

    • 著者名/発表者名
      冨士谷 盛興
    • 雑誌名

      第4回日本歯科用Nd : YAG,炭酸ガスレーザー学会合同学術大会プログラム・講演抄録集

      ページ: 49-50

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi