| 研究概要 |
本研究は,オッセオインテグレーション成立後のインプラント周囲海綿骨のバイオメカニックス特性の変化を明らかにすることでオッセオインテグレーション成立後のインプラント周囲骨構造を予測できるシステムを開発するその一端を担うことを目的としている。まずは海綿骨のバイオメカニックス特性の変化を評価するために,目的とする骨のマイクロCT画像から有限要素モデルの作成を行うことを可能とするべく,マイクロCT画像の二値化についての検討を行った。この二値化の閾値により有限要素モデルの骨梁構造および幅などが左右されることから,研究者により細部にわたる手動による二値化とコンピューターソフトによる二値化を比較することにより,閾値の設定値を明らかにすることができた。また,実際の臨床応用に備えて,マイクロCT画像以外に口腔内X線画像による検討をも行うために,口腔内X線の現像処理と二値化後の画像から得られる評価パラメータとの関係を明らかとした。研究者が臨床に耐えられると判断した口腔内X線画像であれば,二値化後に得られた評価パラメータに優位な差は出ず,また,各評価パラメータ相互の相関関係にも変化が出なかったことから口腔内X線画像を用いた臨床的評価の可能性が明らかとなった。
次年度は,上記の結果を踏まえ実際に動物実験を用いたインプラント周囲骨のバイオメカニックス特性の変化を明らかにする予定である。
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