平成15年度に新潟大学医歯学総合病院いびき外来を受診した患者を対象に、問診、アンケートを行い、身長・体重の計測、口腔内写真、X線写真〔セファロ(舌造影)〕の撮影、鼻腔通気度(鼻腔通気度計)検査を外来にて行い、さらに在宅検査(パルスオキシメトリー)をしてもらいその結果をデータベース化している。それに基づき、病態の重症度の判定を行い、口腔内装具による治療の適応と判断し、希望した患者40例について装具を作製している。当外来では、口腔内装具はHerbst型と呼ばれる左右に長さの調節できるロッドのついたものを用いている。作成後に、在宅検査を行い治療効果の低い症例に対して前方突出量を増加したり、顎関節などに症状が出現する症例については突出量を減らすといった調整を行っている。3ヶ月以上の使用期間をおき、効果が安定した時点にて終夜睡眠ポリグラフを行いその治療効果の判定を行っている。この際、口腔内装具を装着した状態で口腔内外の写真、X線写真〔セファロ(舌造影)〕の撮影を行っており、セファログラムより装置の装着前後にての顎位の変化や気道(posterior airway space)の拡大率について計測している。 以上の結果を統計的に解析し、どのような骨格形態をした人がより口腔内装具が有効なのか、口腔内装具の前方突出量、突出方向をどのように設定すれば効果的なのか等を判定する予定である。まだ症例数が不足していることから、平成16年度も同様に検査を行い、症例数を追加する方針である。
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