平成15年度は、若年者顎関節症患者における心理ストレスとカテコールアミンの関係を検討するために以下の実験を行った。 (1)若年者の顎関節症患者20人を被験者として、血液採取および心理テストSTAIの実施。 (2)血液採取に際し、入室時、留置時、採血時、抜針後の計4回の脈拍数の記録。 (3)カテコールアミン測定システムの確立。 【結果および考察】 12人の被験者におけるSTAIの平均値は、それぞれ50.82、44.27であり特性不安・状態不安ともに高値を示した。また各被験者の点数も特性不安・状態不安ともに12人中7人が1〜Vの5段階中IV(高い)またはV(非常に高い)に分類され、特性不安と状態不安の間には正の相関があると推察された。 脈拍数の振幅(留置時と採血時の差)と特性不安および状態不安の間には、あきらかな相関は認められなかった。 平成16年度は、採取した血液試料についてカテコールアミン濃度の測定を行う予定である。
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