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2005 年度 実績報告書

心理社会的因子が口腔内環境に与える影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15791260
研究機関日本大学

研究代表者

篠崎 貴弘  日本大学, 歯学部, 助手 (50339230)

キーワード心理ストレス / 唾液分泌量 / 唾液pH / 口臭 / 顕在性不安 / 血中アドレナリン / 血中ノルアドレナリン / クレペリン精神作業検査
研究概要

口臭と心理的ストレスとの関係が考えられるため,クレペリン精神作業試験により心理的ストレスを負荷させ,口臭の変化、唾液の分泌量、唾液pH,唾液粘調度などの口腔内環境の変化と血中カテコラミンの変化を検討した。
対象は本研究について説明を行い,積極的に協力を申し出てくれた20歳代の男性15性女性16名の計36名。また対象とした被験者に対し顕在性不安をMASにて測定し,正常域であることを確認した。検査前後における15分間混合唾液分泌量は、検査前に比較し、検査後減少した者は36名中20名、検査前後で変化しなかった者は1名、増加したものが15名だった。唾液分泌量の平均値は検査前7.14ml,検査後6.77mlで,5.2%減少した。全ての症例にて、唾液粘度は増加した。これは唾液の総量の減少とともに,混合唾液中の漿液性成分と粘液性成分の比率が変化していることが考えられた。口臭の変化は被験者全員で上昇傾向が認められ、検査前54.5ppbから検査後91.5ppbに上昇が見られた。検査前後のpH変化については、pHの値は上昇傾向を示しました。平均値では検査前7.09,検査後7.23となり弱アルカリ性に傾きました。口臭の主因子であるメチルメルカプタンなど口腔内細菌が産生する硫化物は,アルカリ性環境のもとで産生能が上昇すると言われており,今回の結果でも同様の事が考えられた。血中カテコラミンでは、38.5pgから37.9pg、ノルアドレナリンは309.2pgから353.2pgへと変化した。これら値から、クレペリン作業検査により心理ストレスが負荷されていることが示唆される。
以上より、心理ストレスにより、口腔内環境が変化し、結果として、口臭の値が上昇することが示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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