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2004 年度 実績報告書

薬剤の点滴漏れに対する看護ケア技術の科学的実証

研究課題

研究課題/領域番号 15791271
研究機関岩手県立大学

研究代表者

石田 陽子  岩手県立大学, 看護学部, 助手 (60322335)

キーワード点滴漏れ / 血管外漏出 / 薬剤 / ラット / 看護ケア技術
研究概要

1.薬剤の血管外漏出時のケアに関する実態調査
看護職者を対象に,薬剤の血管外漏出時のケアについてアンケート調査を行った.その結果,薬剤漏出時のケアに統一性はなく,3種類(冷罨法,温罨法,アクリノール湿布)のケアが個々の看護師の判断によってなされていることが明らかとなった.上記のアンケート調査のほか,学会における交流集会開催や文献調査より,抗がん剤や造影剤のなかには,血管外漏出時に温罨法を行うことが推奨されている薬剤があることが明らかとなった.
2.薬剤の血管外漏出による皮膚傷害に対するアクリノール湿布の効果に関する実験的研究
1の調査で得られた結果をもとに,薬剤の血管外漏出による皮膚傷害に対するケアとして行われているアクリノール湿布の効果について,実験動物(ラット)を用いた基礎的研究を実施した.起壊死性薬剤である抗がん剤(ドキソルビシン)と起炎症性薬剤であるジアゼパム注射液を使用し,ラット背部にこれら薬剤を漏出後,アクリノール湿布を施行した.その後漏出部について病理学的に検索した結果,アクリノール湿布の効果を示す知見は得られなかった.
3.抗がん剤(ビンカアルカロイド)の血管外漏出時の温罨法の効果に関する実験的研究
1の調査で得られた結果をもとに,ビンカアルカロイドが血管外漏出をきたした際に,臨床において適切な処置として勧められている温罨法について,その効果を明らかにすることを目的に2と同様,実験的研究を行った,その結果,ビンカアルカロイド漏出後温罨法を施行したラット背部皮膚において,漏出部に潰瘍形成を認めた,このことより本剤の血管外漏出に対する温罨法の有効性を示す知見は得られず,温罨法が本剤の血管外漏出による皮膚傷害を増悪する可能性が示唆された.本研究結果については,今後学会発表,論文投稿を予定している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 2003

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 抗がん剤漏出時の看護ケアに関する実験的研究2005

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      形態・機能 3巻・2号

      ページ: 73

  • [雑誌論文] 薬剤漏出による皮膚組織傷害に対するアクリノール湿布の効果に関する実験的研究2004

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      日本看護技術学会誌 3巻・1号

      ページ: 61-68

  • [雑誌論文] 薬剤の血管外漏出時のケアに関する実態調査2004

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      岩手県立大学看護学部紀要 6巻

      ページ: 101-105

  • [雑誌論文] 技術の科学的実証薬剤の血管外漏出時のケア2003

    • 著者名/発表者名
      武田利明
    • 雑誌名

      日本看護技術学会誌 2巻・1号

      ページ: 58-60

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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