研究概要 |
本研究は,女性の妊娠・出産体験の育児期における受けとめと育児観について,妊娠後期から産後3年まで,同一対象に縦断的・質的に調査をおこない,その関連を分析するものである。 対象は平成15年度までに研究の趣旨を説明,研究協力を依頼し,同意が得られ同意書を交わした,多胎妊娠をのぞく妊娠35〜40週の初産婦21名であった。その後平成15年度においては,妊娠末期,出産後産褥早期,子どもの1ヶ月健康診査(以下健診とする)後,4ヶ月健診後(産後5〜9ヶ月),10ヶ月健診後(産後11〜15ヶ月)の時点において面接調査をおこなった。平成16年度は,子どもの1歳6ヶ月健診後(産後18〜27ヶ月)の時点における調査を実施し,調査は現在も引き続きおこなっている。 研究成果の一部である妊娠体験の受けとめについては,平成16年度は第45回日本母性衛生学会学術集会において「現代女性の妊娠体験」を,第27回山形県母性衛生学会学術集会においては「不妊治療を受けた女性の妊娠体験」と題し口頭発表をおこなった。また,山形県母性衛生学会誌第5号において「不妊治療を受けた女性の妊娠体験」を発表した。 平成17年度は転居,連絡先不明などの理由を除く17名の対象に引き続き調査を依頼し,同意が得られた女性の子どもが2歳6ヶ月から3歳の時点において面接調査を行う。また,平成16年度までに得られた,女性の妊娠末期から産後1年半前後までのデータを分析し,学会発表および学会誌への投稿を行う。
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