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2003 年度 実績報告書

開腹術後患者の身体的活動評価と心理的回復感との関連

研究課題

研究課題/領域番号 15791307
研究機関徳島大学

研究代表者

市原 多香子  徳島大学, 医学部, 講師 (10274268)

キーワード筋組織厚 / 超音波診断装置 / 術後回復 / 開腹手術 / 回復感
研究概要

本研究では,開腹手術を行った患者の身体的回復を客観的に評価し,心理的な回復感との関係を明らかにしたいと考えている。
開腹術後患者に対する身体回復指標として,下肢筋組織厚,血清蛋白,血清アルブミン値,体重の4つの指標を用いて評価し,これらの関係を検討した。術前および退院前の血清蛋白,血清アルブミン値,体重を診療記録より収集した。下肢4ヵ所の筋組織厚を術前・退院前に超音波診断装置を用いて測定した。下肢4カ所の筋組織厚は総和して,血清蛋白,血清アルブミン値,体重との関係について検討した。血清蛋白,血清アルブミン値は術後にいったん低下し,その後退院までに術前値まで回復した。一方,体重は低下したまま退院まで回復しなかった。下肢の筋組織厚総和は,血清蛋白,血清アルブミン値と異なる変化を示し,体重と同様の変化を示すことが明らかになった(日本看護科学学会,2003.12.6-7発表)。
開腹術後に正常に経過した事例に対して下肢4ヵ所の筋組織厚を測定した。下肢4ヵ所の筋組織厚総和の値は,離床日と相関を認めたことから,臥床日数の影響を受けることが示唆された(日本看護学会-成人看護1-.2003.10.9-10発表)。
さらに,開腹術後に回復が遅れた2事例に対して下肢4ヵ所の筋組織厚を測定した。回復が遅れた2事例の下肢4ヵ所の筋組織厚を総和した値は,正常に経過した事例の平均値と比較して,筋組織厚総和の値がより減少した。下肢筋組織厚は,術後回復が遅延した患者の身体回復を客観的に評価することが可能と考えられた(日本リハビリテーション看護学会,2003.10.25発表)。
下肢4ヵ所の筋組織厚評価は,開腹術後の身体回復指標として用いることができる可能性が示唆された。しかし,臨床での応用を考えた場合,より簡便に評価できる測定方法が望ましく検討中である。心理的回復感は,文献検討から質問項目を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 市原 多香子: "ベッド上安静に伴う下肢の筋組織厚の変化 手術後安静期間の延長した2事例の分析"第2回NPO日本リハビリテーション看護学術大全集録. 49-51 (2003)

  • [文献書誌] 市原 多香子: "臥床日数が開腹術後患者の下肢筋組織厚減少に及ばす影響"第34回日本看詩学会論文集 成人看護1. 100-102 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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