• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

褥瘡を有する患者に対する訪問看護の標準化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15791340
研究機関山形大学

研究代表者

叶谷 由佳  山形大学, 医学部, 教授 (80313253)

キーワード訪問看護 / 褥瘡 / クリティカルパス / 質保証 / 看護師の知識
研究概要

本研究では、訪問看護における褥瘡ケアの質保証のために、褥瘡ケアのためのクリティカルパス(以後、パス)を作成し、その効果を検討することを目的とした。平成16年度には、ケアの対象を訪問看護の提供患者のうち、褥瘡のあるもの、また、褥瘡がないがリスクのある患者とした。パスは褥瘡のある患者のケア用と予防の必要のある患者用の2種類作成し、1ヶ月ごとにケアを評価することとした。対象施設は、1経営グループ傘下の6訪問看護ステーションとし、1ステーション内でパス群と通常ケア群に分けて3ヶ月間、試行を依頼した。その結果、パスに基づいてケアを提供された患者はのべ90名、通常のケアを提供された患者は、のべ102名であった。パス群の看護師は29名、通常ケア群は32名であった。褥瘡についての知識は、介入前、パス群の看護師は12問中、平均6.2±2.9問、通常ケア群は5.3±3.3問、介入後、パス群の看護師は平均9.2±3.0問、通常ケア群は8.9±3.1問の正解であり、介入前及び介入後、2群間に有意差はないという結果であった。通常ケア群で介入後に、p=0.002と有意に正解数が増加し、パス群でも介入後でp<0.0001と有意に正解数が増加した。褥瘡ケアの知識については、介入前ではパス群は通常ケア群より意識が高かった項目は1項目であったが、介入後では、2項目に増えていた。褥瘡のある患者について、パス群、通常ケア群間で介入前後においてブレーデンスケール(褥瘡のリスク)、DESIGN(褥瘡の状況)、褥瘡の表面積に有意な差はみられなかった。パス通りにできなかった理由で多かったのは、「利用者の心身条件のため、できなかった」で、「そのほかの理由」、「家族が拒否した、希望がなかった」が次いだ。パスの効果について、看護師の知識、褥瘡の治癒状況に差はみられなかったが、さらに期間を延ばす、事例数を増やす等を行い、さらに検討が必要である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi