• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

沿岸環境保全に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15800003
研究機関東京大学

研究代表者

寺崎 誠  東京大学, 海洋研究所, 教授 (20111586)

研究分担者 宮崎 信之  東京大学, 海洋研究所, 教授 (40101464)
乙部 弘隆  東京大学, 海洋研究所, 講師 (10169328)
福代 康夫  東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (10165318)
古谷 研  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30143548)
児玉 正昭  北里大学, 水産学部, 教授 (40050588)
キーワード海洋保全 / 環境 / 国際協力
研究概要

三陸大槌湾の潮汐残差流の季節変化として春から秋までの成層がある時期は湾口北岸から流入し、南岸から流出する反時計回りの循環が基本場であり、秋から春の混合期には季節風の影響で鉛直循環が卓越している。また10日のオーダーで海水交換が生じていることも明らかになった。ベトナム北部汽水域より分離した底性珪藻Nitzschia navis-varingicaにドウモイ酸の生産を認めた。次に同種が我が国三陸沿岸から沖縄、フィリピンなお東南アジアの熱帯域まで広く分布することを明らかにした。さらにフィリピンで採取した同種はドウモイ酸ばかりでなくその誘導体を持つことが明らかになった。これはドウモイ酸およびその関連物質が世界の海洋に広く分布することを示す。そこで、ドウモイ酸に対する特異抗体を開発し、これをもとにドウモイ酸の簡易測定用ELISAを作成して熱帯域における貝類のドウモイ酸をスクリーニングし、フィリピンで行った調査において、Spondylus属の二枚貝が特異的に顕著な量のドウモイ酸を蓄積することを見いだした。有害化学物質(有機塩素系化合物、有機スズ化合物)、重金属類による海洋汚染の調査を海の哺乳類、魚類、甲殻類などを用いて実施した。バイカルアザラシ、イシイルカなどに蓄積している重金属の蓄積特性を明らかにした。甲殻類ワレカラを使用して、有機スズ化合物およびダイオキシン類による自然界の濃度レベルでも、生残率の低下、形状異常、性決定の混乱が確認された。イルカのリンパ細胞を使用して、有機スズ化合物およびダイオキシン類による自然界レベルの暴露実験を実施し有機スズ化合物の方がダイオキシン類より大きいという、人と同様の結果を得た。カスピカイアザラシ、バイカルアザラシおよび北極海のワモンアザラシから人由来のインフルエンザA型ウイルスが検出され、また、日本沿岸のイシイルカやヒゲクジラ類からもインフルエンザA型ウイルスが感染率は低いが検出された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Distribution of the cyanobacterium Richelia intracellularis as an epiphyte of the diatom Chaetoceros compressus in the western Pacific Ocean2005

    • 著者名/発表者名
      Gomez, F., K.Furuya, S.Takeda
    • 雑誌名

      Journal of Plankton Research 27

      ページ: 323-330

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Acute toxicity of tributyltin to the Caprellidea (Crustacea : Amphipoda)2005

    • 著者名/発表者名
      Ohji, M., T.Arai, N.Miyazaki
    • 雑誌名

      Marine Environmental Research 59

      ページ: 197-201

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Redescription of Cryptomonas lima, collected from Sorrento, Italy, the basionym of Prorocentrum lima2005

    • 著者名/発表者名
      Nagahama, Y., Y.Fukuyo
    • 雑誌名

      Plankton Biology and Ecology 52

      ページ: 107.109

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] VPRIIにおける画像取得パラメーターの特性2005

    • 著者名/発表者名
      市川忠史, 瀬川恭平, 寺崎誠
    • 雑誌名

      日本プランクトン学会報 52・2

      ページ: 65-71

  • [雑誌論文] 大槌湾に流入する河川水2005

    • 著者名/発表者名
      安保綾子, 乙部弘隆, 高木稔
    • 雑誌名

      東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター研究報告 30・1

      ページ: 4-8

  • [雑誌論文] GPS搭載ブイを用いた海洋表層の粒子分散に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      道田 豊
    • 雑誌名

      東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター研究報告 29・1

      ページ: 17-18

  • [図書] 三陸の海と生物2005

    • 著者名/発表者名
      宮崎 信之
    • 総ページ数
      311
    • 出版者
      サイエンティスト社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi