研究課題/領域番号 |
15800008
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研究種目 |
特別研究促進費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
友田 博通 昭和女子大学, 国際文化研究所, 教授 (00155582)
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研究分担者 |
島田 敏男 奈良文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部遺構調査室, 室長 (60187432)
マーク チャン 昭和女子大学, 国際文化研究所, 講師 (60327955)
清水 重敦 奈良文化財研究所, 文化遺産部建造物研究室, 研究員 (40321624)
菊池 誠一 昭和女子大学, 生活機構研究科, 助教授 (40327953)
高尾 哲也 昭和女子大学, 生活機構研究科, 助教授 (10338543)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | ベトナム / 農村集落 / 国の精神的基盤 / 有形無形文化財 / 文化財保護国際協力 / 文化財保存計画 / 国家的コンセンサス / 世界遺産登録 |
研究概要 |
ベトナム政府は、ドイモイによる資本主義への移行と急激な近代化産業化の中で、ベトナム国民の精神的基盤であった農村を生きたまま後世に伝えたいと、2001年11月に文化財保護法を改正、その第一号としてハノイ近郊ドンラム村を選び、この保存への国際協力をホイアンの町並み保存で実績のある日本に依頼してきた。これを受け2003年3月、日本文化庁はベトナム文化情報省と国際協力協定を締結、昭和女子大学国際文化研究所を事務局に奈良文化財研究所等と国際協力を実施した。モンフー集落350件とカムティン集落165件の民家調査・約50件の公共物件調査・街路調査を実施、2004年12月にハノイ文化情報省でその成果報告を行った。また、建築・都市分野とあわせて、考古・民俗・衣服・食物等の専門家が参加した学際的研究体制を組み、現存する地上構築物の保存ばかりでなく、有形・無形を含めた保存調査(中間)報告・保存計画(案)として提案した。その結果を受け、ソンテイ市とハテイ省はベトナム法制に則したドンラム村保存条例と保存計画を策定、現地での様々な住民ワークショップ・各人民委員会・国文化財審議会・ユネスコを招いての国際シンポジウム等での討論によりコンセンサスを得て、2005年11月にベトナムで農村集落第1号の国指定文化財となった。これらの成果は、提案書をもとに2005年度の補足調査を含め、昭和女子大学国際文化研究所紀要11として報告公表した。2006年7月には、ドンラム村遺跡管理事務所が開設、日本からの文化財保存技術者の国際交流基金等による短期派遣、文化財保存・観光推進のためのJICA青年海外協力隊員複数派遣も準備され、世界遺産登録に向けて文化財保護への国際協力を推進して行く。
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