研究課題/領域番号 |
15F15091
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伏信 進矢 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00302589)
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研究分担者 |
VIBORG ALEXANDER 東京大学, 農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2015-07-29 – 2017-03-31
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キーワード | 腸内細菌 / 構造生物学 / 酵素学 |
研究実績の概要 |
ビフィズス菌やラクトバチルス属細菌など、ヒトの健康に寄与する腸内細菌が持つ糖質分解酵素のうち、ファミリー42に属する酵素は主にβ-ガラクトシダーゼに属するが、その中には、ラクトース(乳糖)だけでなく、ヒトの母乳にのみ含まれる複雑なオリゴ糖、食品中の植物繊維(細胞壁)に含まれるアラビノガラクタン、朝鮮人参に含まれる特殊な糖鎖など、様々な糖質を分解するものが含まれている。本研究では、これらの酵素のX線結晶構造解析を行い、その分子機構を明らかにしていくことを目的とする。BlBal42B、Bga42C、LaGal42B、LaGal42A、Bga42Bの5種類のファミリー42酵素らの大腸菌における大量発現系および精製系を構築し、結晶構造解析を行なった。そのうち、Bga42Bで結晶化に成功し、分解能2.03オングストロームで基質フリー状態の結晶構造を決定した。また、通常のファミリー42β-ガラクトシダーゼと活性中心の構造を比較した。その結果、本酵素の特殊な基質特異性の鍵となる2つのトリプトファン残基を特定し、変異体を作成した後、その動力学的パラメータを決定し、野生型酵素と比較した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
5種類のサンプルのうち、Bga42Bは基質特異性が大きく異なる(β-ガラクトシダーゼではない)ため、5つのサンプルのうち、最も需要なサンプルである。本サンプルの結晶構造を高分解能で決定することに成功した。そして、その特殊な基質特異性に寄与する残基を特定した。
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今後の研究の推進方策 |
Bga42Bの基質との複合体の結晶構造を決定することを目指す。複合体を得るのが難しい場合には、ドッキング法などにより複合体構造を推定する。さらに、他の4種のサンプルの結晶化を進め、ファミリー42酵素の構造基盤を明らかにする。
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