研究課題
当該年度は,暗黒エネルギーの起源を解明するために,基礎方程式が2階微分に保たれるホルンデスキー理論とそれを拡張した理論において,太陽系のような局所領域での重力結合の強さと宇宙進化について調べた。研究代表者らは,そのような理論において,模型によっては局所天体の中心において曲率の発散が起こることを示し,そのような発散が起こらないための条件について明らかにした。さらに,宇宙の構造形成に関連する揺らぎの成長率が,観測と合うレベルで小さくできることを示した。このような模型において,背景時空の宇宙進化および宇宙の局所領域での第5の力の強さについて詳細に調べ,観測と矛盾しない模型の構築を行い,さらに有効なパラメータ領域に制限を与えた.上記の研究に加えて研究代表者らは,質量をもつベクトル場に基づく極めて一般的な拡張重力理論において,宇宙の局所領域での第5の力の伝搬機構と宇宙進化について詳細に調べた。その結果として,宇宙が加速膨張する解の存在を見出し,しかも一般的に収束解になっていることを示した。それらに加えて,理論にゴーストや不安定性が現れない条件を導出し,暗黒エネルギー模型として有効であるための条件について明らかにした。さらに,太陽系のような宇宙の局所領域において,ベクトル場のもつ自己相互作用によって,模型が重力実験と整合的であることを示した。さらに,重力子が質量をもつmassive gravity理論におけるヒッグス機構に関して調べた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
Physical Review D
巻: 93, 024007 ページ: p1-p17
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevD.93.024007
Journal of Cosmology and Astroparticle physics
巻: 03, 003 ページ: p1-p25
10.1088/1475-7516/2016/03/003
巻: 92, 044029 ページ: p1-p16
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevD.92.044029
巻: 92, 064047 ページ: p1-p23
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevD.92.064047
巻: 92, 124060 ページ: p1-p11
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevD.92.124060