研究課題
ポスト量子暗号は、量子計算機の超並列計算モデルにおいても解読が困難となる数学問題を基にして構成される暗号方式である。本研究課題では、多変数多項式の求解問題の困難性を基にした公開鍵暗号を考察している。特に、既に実用化されているRSA暗号や楕円曲線暗号と同様の効率性を有する多変数多項式暗号の構成を目指す。多変数多項式暗号では公開鍵サイズが比較的大きくなる問題点があるが、暗号化方式SRPの公開鍵に巡回構造を導入することによりサイズを55%縮小する方法を構成し、国際会議ACIS2016で発表した。また、多変数多項式を用いた任意のディジタル署名の署名サイズを10~15%縮小する方式を考察し、公開鍵暗号系の中で署名サイズが最も短くなるディジタル署名の構成を与えた。この論文は国際会議Indocrypt 2016において発表した。最後に、多変数多項式を用いたアグリゲイト署名を構成し、国際会議ISC2016で発表した。他の耐量子性を有するアグリゲイト署名と比較して、提案方式の署名サイズは最も短いものとなる。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 備考 (1件)
21st Australasian Conference on Information Security and Privacy, ACISP 2016:
巻: LNCS 9723 ページ: 427-434
10.1007/978-3-319-40367-0_27
19th International Conference on Information Security, ISC 2016
巻: LNCS 9886 ページ: 426-439
10.1007/978-3-319-45871-7_25
Progress in Cryptology - International Conference in Cryptology in India, INDOCRYPT 2016
巻: LNCS 10095 ページ: 61-77
10.1007/978-3-319-49890-4_4
http://imi.kyushu-u.ac.jp/~takagi/