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2017 年度 実績報告書

酸化物薄膜における金属・絶縁体転移のサイズ効果

研究課題

研究課題/領域番号 15F15363
研究機関東京大学

研究代表者

鳥海 明  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50323530)

研究分担者 CHEN JIKUN  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2015-11-09 – 2018-03-31
キーワード金属絶縁体転移 / 水素 / 遷移金属酸化物 / VO2 / Mott転移
研究実績の概要

VO2は金属・絶縁体転移を引き起こす典型的な材料である。低温では高抵抗状態、温度をあげていくと室温よりやや高い320℃付近で低抵抗状態に転移する。これに対してChen氏は水素をドーピングすることによって電気伝導度を大きく変えることによって転移温度を意のままに変えようという試みを提案してきた。実験的には、VO2固有の性質を引き出し、できるだけ転移が急峻な薄膜で研究をすすめるべく製膜にはPLD法を採用した。また単結晶薄膜を形成するために,単結晶TiO2基板上にVO2をエピタキシャルに成膜した。その後にVO2膜面上にPtドット(直径50ミクロン)をアレー状に形成した。単結晶性はXRDで確認し、またVO2中のVの価数はXPSによって決定した。Pt堆積後にHe希釈されたH2ガス中,300℃で熱処理をすることによって水素を膜中に導入した。中の水素は赤外吸収でチェックした。今回の結果は現在論文にまとめるべく整理を進めているところであるが、水素中における熱処理時間にほぼ比例して室温における電気伝導度が大幅に向上していることがわかった。また水素導入したVO2の抵抗の温度依存性を評価すると、およそ130K以下になるとなだらかに抵抗が上昇する結果が得られた。これは他の報告からするとV2O3の結果に近い。水素の役割に関して従来いくつかの案が提案されていたが、今回の結果は水素がまさにキャリアのドーピングとして働いていることを示しており、VO2の転移温度を制御する手法の一つであり、またVO2の転移機構を決定する上で大きな事実と考えられる。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 鳥海研究室 成果発表

    • URL

      http://www.adam.t.u-tokyo.ac.jp/publication.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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