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トリフルオロメタンスルホン酸無水物をケテンジチオアセタールモノオキシドに作用させ、対応するスルホニウム塩を発生させる。これをアニリンで捕捉してインドール骨格を構築する手法の開発を行った。昨年度までの研究においてインドール骨格とは別の含窒素環状化合物が得られることを見いだしていた。アニリンがケテンジチオアセタールモノオキシドの炭素ー炭素二重結合に対して付加し、その後硫黄原子が転位することにより生じたチオイミデートであることをX線結晶構造解析により明らかにした。得られたチオイミデートは有用な合成中間体であり、二種類の分子内環化により、種々のインドール誘導体へ変換可能であった。
チオイミデート形成にはフローマイクロリアクターの使用が有効であり、既存のバッチリアクターを用いても反応を再現することはできなかった。
このようにフローマイクロリアクターを用いたチオイミデートの形成と続く分子内環化により、アニリンをインドール誘導体へ導く手法を確立した。現在論文投稿準備中である。
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