研究課題
GMIIレーザー等による実験で、超高強度レーザをコーン形状のターゲットに照射した場合、ターゲットに沿って自己誘導磁界により数メガアンペアの電子流がガイドされ、その結果、高密度プラズマが局所的に高効率に加熱される事が確認された。また、メガアンペア超の相対論電子流がフィラメントに分裂しその構造がレーザー強度とともに大きくなる事や、KαX線計測によるプラズマの加熱分布計測から固体表面で熱流の異常減衰が起きる事が確認された。より高精度の実験データを得るため制御性の良い超高強度レーザー装置の開発を進めた。特に本年度はGMIIレーザーの高コントラスト化を図った。この結果、激光MII号レーザーではプレパルスレベルを10-8以下にし、精密に制御された実験を行った。ターゲット材質をフォーム材にした場合のプロトン加速の有効性を確認した。この実験により、統合シミュレーションコードによる実験データの高精度な解析が可能になり、相対論電子熱輸送の物理の高度化を図った。輻射流体コード、相対論レーザープラズマ相互作用コード、相対論高速電子輸送コードを結合した、大規模多階層連結シミュレーションを実施することによって、実験スケールの解析が可能になった。これによって、プリパルスによって発生するプラズマ分布の相対論レーザープラズマ相互作用への影響が実スケールで定量的に解析できるようになった。例えば、高速点火の加熱過程では臨界密度付近でダブルスケール構造が形成されたときに発生する高速電子がコアプラズマの加熱に寄与することが分かった。
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